考える馬券術

神の馬券術(キャプテン渡辺)を超える男

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」女心が分かればラストシーンも分かる!

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ラストシーンの点呼。なずなの名前は無く(転校)、のりみちはその場にいない。
バッドエンド「もしもの世界から出られなくなった」
ハッピーエンド「転校するなずなに会うため教室を抜け出した」
バッドで解釈した人も多いが、女心が分かればハッピーエンドだ。以下理由を示す。

 

前提
・もしも玉を投げるともしもの世界にワープする(時間を巻き戻しているわけではない→巻き戻しても花火の形は変わらない、1回目ワープで風車が逆回転し始めるが、その後もずっと逆回転している)
→以後、もしもの世界をMW1、MW2、MW3と表記する。
・MWでの記憶をのりみち、なずな共に保持している(理由後述)。

 

時系列

※もしも玉を投げたシーンで→に移る

(現実)            
プールで50メートル競泳            
       
負ける   勝つ(MW1)        
         
なずな転校   自転車に相乗りして電車へ        
         
  なずなの両親にみつかり駆け落ち失敗 電車にのる(MW2)    
       
  灯台 平べったい花火   変な花火 電車海を渡る(MW3)
         
          海のシーン
         
          花火が上がり、世界が壊れていく
         
道教室を抜け出す(ハッピーエンド) なずな「次会えるのどんな世界かな?」

MW3もしも玉破裂でもしもの光景が現れる。もしもの光景での自転車相乗りシーンから、MW1はもしもの世界での出来事と確定する。自転車相乗りはプールで勝たないと発生しないため、現実はプールで負けている。

 

 MWワープ描写
現実→MW1:風車が逆回転を始める
MW1→MW2:背景の筆致が色鉛筆のようになる
MW2→MW3:背景に円が発生(玉の内部の世界)
MW3の崩壊:背景の円が上部より崩れていく、風車が順回転し始める、
      この時点ではMW3から現実に移行中
現実:風車は順回転、背景は通常  

MW2変な花火をみたシーン
典道「違う。この世界は違うよ」
なずな「何が?」
典道「花火がこんな形のわけないよ」
なずな「どっちでもいいよ」
なずな「丸くても平べったくてもこんな変な形でも。典道くんと二人でいられるならそんなのどっちでもいいよ」※1

MW1において友人のゆうすけは平べったい花火の世界に生きており、平べったい花火を当然と認識していた(内輪を回転させて説明するシーン)。同様にMW2のなずなは花火が変な形の世界に生きているはずだ。丸い花火や平べったい花火の話をするのと矛盾する。つまり、なずなは異なったMWでの記憶を保持していると思われる。

 

MW3での会話
典道「もしも俺が元の世界に戻してくれって玉を投げたらもとの世界に戻るかな、そうしたらお前はどこかにいっちゃうんだろ、そんなの嫌だ」
典道「このおかしな世界でお前と一緒にいる」
なずな(悲しそうな顔)
典道「この世界でお前といたい」
なずな(なずなの背中→前からなずなの顔は見えない)
なずな「ねえ、泳ぎたくない?」

※1でなずなは二人でいたいと言っており、典道もそれを一応うけいれた。一見なずなの願いは叶ったように思うのだが、なずなが喜んでいる様子はない。なずなの真意は「現実に戻って私のことを追いかけてきて」であることが推察される。
電車内でMWを繰り返すのが無理だとなずなは発言している。また、もしも玉を握る父の遺体(57分ごろ)のカットからなずなはワープの危険を察知している。

まとめ
典道は未熟でなずなの真意になかなか気づけなかった。海の中でのキスシーンは2人の高さを揃える演出であるが、なずなの高さまで成長し、真意に気づいたと解釈する。崩壊するMW3で現実世界の花火の美しさに魅了される。その後の
なずな「次会えるのどんな世界かな?楽しみだね」
「今度こそ現実世界で追いかけて来てね」というなずなの誘惑に他ならない。